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遺言・相続~遺言の自由と制限~

 

本日は、遺言書を作成する際に注意しないといけない、遺言の自由と制限について解説します。

 

遺言によって財産を与えることを、遺贈といいます。

遺贈は、生前自由に処分できた自分の財産を、遺言という最終意思表示によって処分することです。

ですから、どのように処分しようと原則として自由ですあり、遺言を「する・しない」、変更・撤回を「する・しない」の自由が法律で保障されています。

 

しかし、原則があれば例外もあり、いくつかの制限もあります。

 

・遺言能力による制限

以前の記事にも書きましたが、遺言能力がないと遺言を残すことができません。

「満15歳未満の者が作成した遺言書」や「精神障害などで判断力がない者の遺言書」などは無効となります。

 

・遺留分による制限

遺言の内容に関わらず、一定の相続人が最低限相続できる財産のことを遺留分といいます。

遺留分が保証されている相続人は、配偶者、子供、父母です。

法定相続人の第3順位である兄弟は、遺留分を保証されていません。

ただし、遺留分を侵害した遺言であっても、遺言自体は有効であり、遺留分を侵害された者は、遺留分を請求できる権利があるにすぎません。

 

・公序良俗による制限

公序良俗(こうじょりょうぞく)とは、「公の秩序又は善良の風俗」の略であり、これに反する事項を目的とする法律行為は無効とされます。

例えば、「俺の代わりにあいつを殺してくれたら~」などが論外なのはお分かりいただけるでしょうが、「婚姻外の愛人に~」などは判例で、有効となったケースと無効となったケースがありますので、ご注意ください。

ちなみに、他の遺言内容に問題がなければ、公序良俗に反する部分のみが無効となり、遺言全体が無効とされるわけではありません。

 

 

遺言の内容を考える際には、以上の点にご注意ください。

 

 

 

2014-09-13 | Posted in 未分類No Comments »